鉱物の分類と特徴

その他

現在鉱物は、5800種類見つかっています。生物種に比べるとはるかに少ないですが、鉱物は同じ種であって

も大きさや色、かたちが様々なので判別が簡単ではありません。

なんと日本では、世界の約1/4の鉱物が産出されています。これは日本の地層が豊かであることを示していま

す。では、こんなにたくさんの種類の鉱物をどのように分類しているのでしょうか?

一般的には化学組成に基づいて分類されています。

1元素鉱物(Elements)
2硫化鉱物(Sulfides)
3ハロゲン化合物(Halides)
4酸化鉱物(Oxides)
5炭酸塩鉱物(Carbonates)
6ホウ酸塩鉱物(Borates)
7硫酸塩鉱物
8燐酸塩鉱物・砒酸塩鉱物・バナジン酸塩鉱物
9ケイ酸塩鉱物
10有機鉱物

それでは、1つずつ見ていきましょう!

1元素鉱物:基本的には単一の元素からなり、合金も含まれます。例えば自然金と自然銀はほとんど同じ結晶構造をもち、固溶体を形成します。この合金のことをエレクトラムと呼び金鉱石中ではエレクトラムとして産出されることが多いです。

例)自然銀、自然金、自然銅、石墨、硫黄

 

2硫化鉱物:金属元素と硫黄が化合している鉱物のことをいい、テルル化合物砒化物も含まれます。不透明で重く金属光沢をもっているのが特徴です。また金属資源としての価値もあります。

例)黄鉄鉱、黄銅鉱、方鉛鉱、閃亜鉛鉱、輝安鉱

 

3ハロゲン化鉱物:ハロゲン元素(F,Cl,Br,I)を陰イオンとして、主にアルカリ金属やアルカリ土類金属を陽イオンとする鉱物です。とくに水溶性のものが多いです。

例)蛍石、岩塩、氷晶石

 

4酸化鉱物:陽イオンが酸素イオンと結合した鉱物。硬度が高く、結晶の光沢が強いという特徴があります。水酸基が結びついた針鉄鉱(FeO(OH))などの水酸化鉱物も含まれます。

例)石英、磁鉄鉱、赤鉄鉱、コランダム

 

5.炭酸塩鉱物:炭酸基が結びついた鉱物。炭酸基は正三角形の頂点にO、その中心にCが配置されている平面構造をもちます。炭酸塩鉱物は地表に近い所でできやすい二次鉱物が多く含まれます。硬度が低く塩酸をかけると発砲しながら炭酸ガスを出します。また硝酸基の結びついた硝酸塩鉱物もあわせて扱われます。

例)方解石、苦灰石、孔雀石

 

6ホウ酸塩鉱物:ホウ酸基を持つ鉱物である。またホウ酸基をもつ鉱物でも鉄電気石のように、ケイ酸基をもちケイ酸塩鉱物に分類されるものもあります。

例)ウレックス石、小藤石

 

7硫酸塩鉱物:硫酸基を持つグループ。硫酸基はSが中心に位置しOの四面体からなります。地表に近い所で硫化鉱物から二次的に形成されやすくまた、硫酸塩鉱物の中には水に溶けたり、脱水・潮解するものもあります。性質の似ているクロム酸塩鉱物、モリブデン酸塩鉱物、タングステン酸塩鉱物も合わせて扱われています。

例)石膏、重晶石、肺重石

 

8燐酸塩鉱物・砒酸塩鉱物・バナジウム酸塩鉱物燐酸基・砒酸基・バナジン酸期と結びつく鉱物であり、結晶構造や振る舞いが似ているため合わせて分類されています。しばしば同形のままP、As、Vの置換が行われ、色鮮やかな二次鉱物も含まれます。SiO4四面体と構造が似ているため、ケイ酸塩鉱物の一部と同形のものも存在します。

例)フッ素燐灰石、緑鉛鉱

今回は、少し専門的なお話になってしまったかもしれませんが、楽しめていただけましたでしょうか?

それでは、また~

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